sk maniacs!
Interviews: Denis Dyack (Eternal Darkness) Conducted by Omni翻訳

シリコンナイツ(SK)は1992年ごろに設立された「小さな」開発会社です。最新作エターナルダークネスまで名前を聞いたことがなかったとしても、大丈夫、すぐに彼らの名前をもっと聞くようになるでしょう。先日私達はSKの社長デニス・ダイアックと話す機会を持ちました。エターナルダークネスの開発の根底から、多様なビデオゲームにかんする話題、そして…それはほとんど…ほとんど…秘密結社のようなSKでの仕事の進め方についてなどを探りました。彼らのギルド精神はどんなものなのか? 彼らは今何に取り組んでいるのか? サニティ効果はどこから来たのか? ビデオゲームはアカデミー賞に値するのか? なぜアレックス・ロイヴァスはグラビアモデル体型ではないのか? エターナルダークネスをもっと改良するために何ができたのか? これらやそれら…楽しんでください。

10/31, 2002

訳注:元記事はこちら(www.armchairempire.com)

Omni:最初は自己紹介です:あなたは誰ですか、エターナルダークネスの開発での役割は、そしてシリコンナイツでの仕事は何ですか?

Denis Dyack:私はシリコンナイツの設立者で、エターナルダークネスのディレクターでした。これがほとんど自分の役割の説明になっていると思います。ディレクターとしては、一般的に言って、ゲームのヴィジョンが統制されていることを確かめ、完成するまでに達成したいものを達成するようにするのが私のゴールであり仕事で、これはチームのサイズと開発期間の長さを考えるととても難しい仕事でした。

O:シリコンナイツは1992年に設立されましたが、あなたはゲーム業界にどれくらい長く関わっていますか?

D:シリコンナイツで私達はこの業界に参入しました。実際には確か1990年に最初のゲームの制作を始め、その後会社を設立しました。私達の最初のゲームはAtari、Amiga、PC、などの古いシステム向けのサイバーエンパイアズです。そして、1992年にそれが発売されて会社を作りました。

O:N64からゲームキューブへの変更でエターナルダークネスにどのような変更がありましたか?

D:実のところ膨大な量の変更を行いました。まず最初の一つは全てをリアルタイム3Dに作り変えることでした。N64でもリアルタイム3Dではありましたが、高くフレームレートを保つことが出来ず、移動するカメラもありましたがほとんどは固定カメラでした。しかしながらゲームキューブではすべてが流れるようで、カメラもスムーズで、常に動き続けます。すべての背景を作り直しました。ゲームプレイも劇的に強化され、アートワークは限界を越え、キャラクターモデルのポリゴン数は700から3000-5000になりました。まったく変わらなかったたった一つのものはストーリーです。

O:それは次の質問になるでしょう、ストーリーはまったく変わらなかったのですか?

D:実質的に、そうです。少し調整はしました、全体を見て気に入らないところを見つけて小さい変更をするのはよくあることです。しかしながら全体のプロットは最初から固定されていました。それがシリコンナイツの基本のゲーム制作法です。私達はまずコアとなるゲームプレイコンセプトとストーリーコンセプトを考え、そして開発の最初の3,4ヶ月ですべての材料を固め、そこから制作を開始します。私達は開発進行中にストーリを作っていくのはよいとは思いません、なぜなら支離滅裂なストーリーになりがちで、よい象徴性や意味やメッセージ性を得られないことが多いからです。

シリコンナイツの大きな特徴の一つは内容を前面に押し出すことにあります。私達は技術は娯楽において二次的だと信じています。そして私はこう信じます、みなも信じることだと思いますが、今から10年、20年後、フレームレートやポリゴン数は問題ではなくなり、結局は「そのゲームは面白い? 内容は十分にある? 楽しませてくれる?」という質問になるでしょう。ゲーム業界を見てください、今は1930年代の映画業界ととても似ている移行期間にいます。カメラが標準化されると、内容が支配的になりました。それまでは特殊効果やワイヤトリックが支配的でした。今は技術に堪能な人々がまだ「おぉ」とか「あぁ」と賞賛されていますが、しばらくすると「そのゲームはいい?」ということになります。やがてRAMの量やディスク容量などの進歩が人が差を知覚できる限界を越えしまい、誰もそうした技術を気にしなくなり、「そのゲームはいい?」と問われるようになります。だから私達はそのことにいつも集中しているのです。

O:エターナルダークネスの様々な要素、武器や、服や、善と悪の本質などについてどのくらいリサーチをしたのですか?

D:とても膨大なリサーチがゲームに注ぎ込まれています。ただ歴史的な観点としては、それぞれの武器を正確に再現しようとしました。ゲームプレイにおいて少なくとも実際に武器がどのようなもので、どのように使われるのか思い起こさせるようにしようと努力しました。明らかに、いくつか変更を加える必要がありました。現実世界では、例えば、マスケット銃はリロードに2分かかります…私達はプレイヤーがマスケット銃をリロードするのに2分待たせたいとは思いませんでした。そしてエターナルダークネスを見ると、調査したいと思うならそれが可能であるような膨大な歴史事実が名残として残っています。例としては、エターナルダークネスのそれぞれの時代や章は人類に起こったとても重要なイベントです。シャルルマーニュの死はその一つです。それは本当に(ヨーロッパにおける)暗黒時代の始まりと考えられています。彼はルネッサンスのようなことを行おうとして、謎の死を遂げ、そしてその運動は終わりました。他のことで、よく聞かれるのは禁断の都市の地域にある「いけにえの柱は何なのか?」ということです。タムバレイン(訳注:ティムール帝国のティムールのこと)という征服者について聞いたことがありますか?

O:ええ。

あれは彼が実行したことです。彼は征服した都市に行き、生きた人間で柱を建てました。私達はこれらの史実を取り上げ、それを元に私たち自身のストーリーを作り上げ、少しずつ染み込んでくるように物事を学ぶことを願ったのです。

D:そして、善と悪についてですが、これは適切に取り組むにはとても難しい質問でありテーマです。確かに、エターナルダークネスは白か黒かではありません。ゲームを終えるころには、パイアスは本当に駒に過ぎなかったのか、自身をコントロールできていたのか、そして彼にどんな選択権があったのか考えざるをえないでしょう。そのことをプレイヤー考えさせるのにできることを私達は実行してゲームを終えたときの劇的効果を残しました。ゲームを遊んだ時に、他のほとんどのゲームとは違った何かをこのゲームはしたんだと思ってくれると幸いです。

O:任天堂がエターナルダークネスやシリコンナイツに興味を持つ上でカナダの開発会社であることが障害になりましたか?

D:いいえ、全然。私はそれは利点だと考えています。カナダ人は、一般的に、とても創造的で熱狂的だと思います。確かに、最初にアメリカ側…NOAにコンタクトを取りそれが任天堂との出会いでした。私達の関係はいつもとても強く、常に良好です。そして本当にカナダ人であることが相違を生じさせているとは思いません。

O:では、エターナルダークネスでは任天堂からどの程度インプットがありましたか?最終成果を変更する要求を受けましたか、それとも放任されて好き勝手に仕事が出来たのですか?

D:ええと、私はどんな開発においても常にやりたいことを実行できるとは思いません。それが正しいやり方であるとは限らないからです。任天堂が私達をどんな形であれ制限したと言うものではありません。私達は一緒に共同作業を行いました。開発時に私達両方が物事を見て「これは直す必要がある、これを変る必要がある」と言い合いました。これは共同作業でした。プロジェクトにおいて任天堂と非常に密接に働きました。彼らからのインプットは欠かせないもので、彼ら無しではエターナルダークネスを完成させることは出来なかったでしょう。

確かに、すべての開発はシリコンナイツで行われましたが日々任天堂とコンタクトしていました。

自分たちがしたいことをするというところに戻りますが、これは、大抵測定が難しいゲームプレイにおける判断をしなければならないということです。とてもいいと思ったものも、実際テストすると思ったほど楽しくないこともあります。それを直すにはどうしたらよいのでしょうか? そこで外部の目が本当に役に立つのです。私達はここでも日本とヨーロッパの任天堂でもフォーカステストを行い、プレイヤーがゲームにどう反応するのかを見て、それを元にゲームの補正を行いました。

O:海外での翻訳作業の進行はどうですか?

D:終了して日本でもヨーロッパでも来週発売されます。(2002/10/28の週)

O:エターナルダークネスには隠されたカナダからの引用がありますか?例えばMr. DressupやFriendly Giantなど大抵の人が気が付かないようなものはありますか?

D:いいえ、ないと思います。そうですね、最後の章のマイケル・エドワーズがカナダ人の消防士である事実を除けば。それは率直にいって、全然隠れていませんね。それ以外では、ええと、ないと思います。

O:Don Cherryの引用もありませんか?

D:ありません。

O:では探すのをやめられますね。エターナルダークネスという題自身ですが、それは何かを表しているのか、それともただ悲観的な世界観を表しているのですか?

D:悲観的な世界観を表しているわけでは決してありません。エターナルダークネスの大部分の主題は未知の探索です。だからこんな感じです、すべて未知のものであるような世界に足を踏み入れてしまったらどんなだろう? そしてあなたが知っていると思っていたすべてが、実際はまったく違っていたなら? とてもラヴクラフトで、とてもエドガー・アラン・ポー、実に古典的なホラー…私達がまったく理解できない物事が存在しているというものです。だから題はその主題をただ表しているのです。

O:エターナルダークネスに関してよくある連想は「バイオハザードみたい。」というものでしょう。こういわれて嫌に思いますか、それとも賛辞だとおもいますか?

D:そうですね、ゲーム内にゾンビがいることからエターナルダークネスがバイオハザードと比べられることはわかっていました。しかし実際にゲームを遊んでみるとこのゲームがバイオハザードとまったく違っていること、おそらくアクションゲームにより近いことに気が付くでしょう。サバイバル・ホラーとではなく、私達はサニティ効果のためエターナルダークネスをサイコスリラーと呼びます。ゲームを遊べば誰でもコントロールや主題の違レベルでの違いを感じそれを評価するでしょう… それでも比べられることもあるでしょうけれども、実際に遊んだ人、レビューを書く人には違いが明らかにわかります。だから「バイオハザードそっくり」という人はまだ遊んでない人です。彼らへのメッセージは「遊んでみて、どう感じるか試してみてください」というものです。

O:サニティ効果ですが、これらのアイデアはどこから得たのですか?

D:これはおかしな話です。長い間、ビデオゲームは人々に悪い影響を与えると不正にも責められてきました。私達はこのことを調査しました…膨大な研究が存在し、その説を支持する証拠はまったくありませんでした。そこで考えました、「プレイヤーに直接影響を与え、プレイに直接影響するようなものを作ってみよう」と。それがサニティ効果のアイデアの元々の出発です。開発初期からこれが私達がやってみたいことの一つでした。ゲームがこのことで責められているのなら、一歩前に出て直接プレイヤーに影響を与えてみようと思ったのです。

O:そうですね、確かにサニティ効果には参りました。

D:気に入りましたか?

O:もちろんです、ビデオ信号がないと表示されて暗転するのが特に。「なんでこんな馬鹿なことが起こっているんだ!」と叫びました。

D:面白いでしょう…いくつかフォーカステストを行ったのですが、部屋に人がいるのに電気をすべて消してみると人はとても気味悪く思う、まあそんなものです。罵りだした人もいました…彼らのコントローラを外しておいたのですが、彼らがやって来て「やりやがったな!」と言ってくる、あれはとても報われる経験です。こんなことを将来のゲームでももっと多くやりたいですね。

O:ゲームのマスターアップをゲーム開発の最高の時という人が多いと思いますが、エターナルダークネスの最高の時は何でしたか?

D:ムービーとサニティ効果が一体になった時だったと思います。ゲームがリリースされる前、フォーカステストを行っている時、ムービーとストーリーとサニティ効果が全て一体となり、ゲームプレイと融合し、本当に人に影響するのか確かめた時…例えば、アレックスの祖父の幽霊が何回も何回も現れる時に、ある人は、3回目の幽霊でとても気味悪がって、何が起こっているのか確信がもてなくなり…ネタバレをするつもりはないのですが・・・彼は「こんなことが起こるわけない。おかしいよ。」とやってきて言いました。私達はとても笑い、4回目の幽霊が来るころには彼はこう言いました「ああ、なるほど、わかったよ。もう大丈夫」 アレックスの先祖のマックスがやって来て使用人を撃ってしまうプロットを見せたとき、その反応は…ただ恐怖に満ちたものでした。ただその素晴らしい感情だけでした。そしてもちろん、ポール・ルーサーの最後のムービーを見せて…その反応を見るのも…とても報われるものでした。内容を作り上げるときに、集中テストで起こったように実際に人の感情を動かせるならば、それは確かに何かを正しく実行できたということです。

O:エターナルダークネスの開発はデザインドキュメントやストーリーボードをつかった古典的なやり方で行われたのですか?

D:そういった部分も、そうでない部分もありました。これはトップダウンのアプローチではないのですが、それはもっと… 最初はコアになるコンセプトのアイデアがあり、それはトップダウンなのですが、そこにアイデアを流し込んでいくのです。絵を描く時のように、必要な部分を埋めていくのです。

O:すべての人からインプットがあるのですね。

D:その通りです。疑問の余地はありません。シリコンナイツの仕事の仕方はギルド精神によるもので、それぞれ責任を持つ分野…プログラマーならコーディングをする責任があります…がありますがゲームのコンテントやストーリーに関するミーティングでは全員がアイデアを出すことが歓迎され許可されます。よいものであれば採用されます。全てのよいものを取り込めていると願います…よいものは浮かび上がり悪いものは沈むアイデアのるつぼのように。

O:the Guild aspect(訳注:シリコンナイツの公式ページのギルド制についての説明ページ)を昨晩読んだのですがまるで秘密結社のように思えました。ゲーム業界に基本的には関係していない人を採用し必要な人材に磨き上げる・・・ 突飛かもしれませんが、シリコンナイツは秘密結社なのですか、それともあなたが基本的にパラノイアなだけなのですか?

D:私達の業界は膨大な商業上の秘密を抱えることにとても興味を持っているので、公共に発表されるまでは会社外の誰にも自分達が今何をしているか話せないのです。同時に、私は3つの学位を持つ大学制度や中等教育の信奉者であり、人を満たし成長させるために、「私達の持てる最良の構造はどんなものだろうか?」と問いかけました。エターナルダークネスや過去のゲームを見れば推測できるように、私はちょっとした歴史マニアでその答えを求めて過去を振り返りました。かつて存在した興味深い構造の一つがギルドで、そこでは人々にどのように制作を行うか教え、組織を去ることや、組織の外に出ることは絶対許されませんでした。ギルドは大学に似ていますがこれは開かれたものではなく…閉じた大学です。信じるか信じないか別にして、会社に就職しようとする人のなかで、実のところ、ゲーム経験がない人を私達は好みます。私達はただクリエイティブな人材を求めていて、彼らに創造のためのツールを与え私達が知る作り方を教えます、私達の方法は他とは違うからです。同時に、大学教授を呼んでビデオゲームの心理学の講義をしてもらう こともあります…しかしながら、これはすべて閉じていることです。これはパラノイアによるものではないと信じています。

O:会社を辞めた人はいますか? 洗脳解除のようなことは起こってますか?

D:会社を辞める人はいつもいるものです。私達の会社の離職率は大抵のゲーム業界の会社に比べて極めて低いものです。その観点からすると私達はよくやっているとおもいます。同時に、しかしながら、私達のアイデアは絶対会社を去ることはありません…それは契約の一部です。これはどのゲーム会社でもあることです。

O:一般的にいって、ビデオゲームは主題や内容を押し出すようになるのでしょうか? GTA3やBMX XXXのようなゲームも出てきていますが、新しい内容のゲームがこれから生まれていくのでしょうか、それとも古いアイデアがいまだに生きているのでしょうか?

D:それはとても興味深い質問ですね。私はビデオゲームにはすべてを変える可能性があると思います。私達は、会社として、ビデオゲームは今世紀の主流のアートになると信じています。ゲームは映画、本、音楽を支配するでしょう、なぜならゲームはそれらすべてを 一つに融合させたノンリニアなものであるからです。ゲームに文章を入れることも、ムービーを入れることもできますが、それ以外にもっと多くのものが加えられるのです。別の流れとしては、私見ですが、ゲームを基にした映画が沢山あることが、ゲーム業界にクリエイティブな人材が多く存在する、これが関わるととても面白い業界であると示しています。同時に、不運なことですが、まだゲームはその真の潜在能力を出しきれていないのです。まだやらなければならない仕事は多く、私達は段々とよいビデオゲームを作るにはどうすればよいのか理解しはじめたところです。ゲーム業界が成熟して、シリアスでドラマティックな内容のゲームが出るようになればゲームの内容ための賞が必要と思われるか、これが本当に際立ったものならば…ヒューゴ賞やアカデミー賞を受けるようになるかもしれません。まだゲームは公共に認知されていないのです…しかしこれがもっと膨大な市場になれば…

O:MMOに移行して一人用のゲームは絶滅すると思いますか?

D:私にとっては、その違いは個人スポーツとチームスポーツの違いのようなものに思えます。スポーツでの例えですね。昔私がよく運動していたときは、レスリングがとても好きでそれは実に個人スポーツでした。同時に、私は野球やバレーボール、そして他のチームスポーツも好きでした。私はそんなように両方棲み分けが出来るようになると思います。MMOの市場には可能性があるけれど、一人用のゲーム市場をどんな形であれ置き換えることはないでしょう。結局のところ、ファンタジー小説を友人と一緒に読むようなことは しません。人を集めてグループを作るのはとても難しく・・・いつもそうしたいと思うわけではありません。時にはそれが最良な時もありますが。私は多くのMMOが好きですが、ただMMOが究極のビデオゲームであるとも、市場の全てになるとも思いません。

O:開発者は自分自身に対する最悪の批評家だと信じる人もいますが、もっと時間があれば改良できたと思うところはありますか?・・・エターナルダークネスの場合開発期間はとても長かったと思いますが。

長かったですが、ゲームキューブ向けとしては短かったと言わせてください!新しいシステムに移行するには多くの時間はありませんでした。何を変えるでしょうか? エターナルダークネスには多種の敵がいます、確か全部で20以上いたはずです。しかしいくつかの理由から人々はそのことに気が付きませんでした。敵が似たような性質を持っているため、私達はできるだけ違った行動を取らせるようにしたのですが、5,6種類の敵としか見ないのです。それらの敵の違いを出すためもっと時間を費やすべきだったのでしょう…それかキャラクターにもっと力を入れて、いくつかのキャラをもっとワクワクするようなものにしたかもしれません。エターナルダークネスで私達が行おうと思ったことの一つでとても際立った特徴、しかし人々がそれほど気が付いたかわからないもの、それはキャラクターが一般人だったということです。アレックス・ロイヴァスは完全なグラビア女優体型ではなく、彼女はよくある見かけの少女でした。そして、キャラクターの中には、筋肉質ではなくて、太っちょもいます。

O:私は実のところそのことを考えていました、というのもビデオゲームの女性の典型(巨乳、細いウエスト)ではなく…一般人だったからです。

D:私達はこうしたスーパーモデル体型をすべてのゲームにいれる必要はない、と言いたかったのです。女性のステレオタイプ化をする必要はありません。ある観点では、そのことに気が付いたひとはとても評価します、しかし別の観点からすると、どれだけの人がこのことに気が付いたのかと思います。ほとんど誰もこのことにコメントしませんね。私は自分達がビーチバレーボールゲームやそんなようなものを作ることがあるとは思いません。

(一般人)それが私達が前進して続編を作るとしたときの出発点でしょう。それがとても異なった経験であり面白いとエターナルダークネスからとても多くのことを学びましたが、実行するかどうかは時が教えてくれるでしょう。

O:なぜ実際の恐怖は日中に起こることが多いのにほとんどのサイコスリラーやサバイバルホラーは夜なのでしょうか? 私は最近の9月11日のテロや狙撃事件や、もっと昔の広島や長崎のことをいっています。こうした出来事のほとんどは昼間に起こっていますね。これは闇が恐怖を増幅するからなのか、それとも昼はただ怖くないからですか?

D:もちろん、闇は未知を象徴します。だから夜だと、暗くて、昼間のようにはよく見ることができず、確かに雰囲気が増します。エターナルダークネスではすべてが夜に起こらないようにしました。アンソニーがゾンビになっていくとき、窓の外の小鳥の囀りが聞えます。物事を並列して提示してこのことを示そうとしました…いつも夜である必要はないのです。しかし大抵の場合は劇的な効果が加わるためそうするのでしょう。つまり、夜の不気味な雷雨は雰囲気にとても貢献するのです。

O:明らかに、あなたの次のプロジェクトはビーチバレーボールゲームではありませんね?

D:ええ。

O:何か漠然としたものでもいいのですが次のプロジェクトの情報をくれませんか?

D:私は多くを話すことは出来ませんが…

O:ゲームキューブ向けですか?

D:私達がする仕事はすべて任天堂と一緒でしょう。

O:いくつかの質問が浮かびます。任天堂はシリコンナイツの何をコントロールすることに興味を持っていますか?

D:それは私が答えられない質問の一つですね。私達の関係はとても良好で、永久のものです。そうしたことは公にはしていません。基本的に私達は任天堂と共にゲームキューブ、そしてすべての未来の任天堂のプラットホームのために働きます。ごめんなさい、これについては詳しく答えられません。

O:何か別のプロジェクトに取り組んでいるんですね。そこまでは言ってもいいですね?

D:ええ。

O:それが発売されるのはいつになると思いますか?

D:それにも答えられません。アナウンスはそう遠くないうちにあるでしょう。

O:ではE3までには何かわかりますか?

D:ああ、もちろんそれまでには。おそらくそれより早いでしょう。しかしそれは時が教えてくれることで、広報にアナウンスのための正しい時の決断を任せます。私達は次の仕事で忙しくなるでしょう…かなりの間ね。(笑) 私達は次の仕事で人々が熱狂することを願います。(訳:2003年5月にこの次の仕事がGC版のメタルギアソリッドであることが発表された)

O:お時間ありがとうございました、デニス!